福島県の​建設業許可と​産業廃棄物収集運搬業許可の関係|​申請の​流れと注意点

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福島県で建設業を営む事業者の多くが直面する課題の一つに、建設業許可と産業廃棄物収集運搬業許可の両立があります。解体工事や内装工事など、廃材の運搬が日常的に発生する建設業で、下請として廃材を運ぶ場合は、一部の小さな工事の例外を除き、建設業許可とは別に産業廃棄物収集運搬業の許可が要ります。しかし、それぞれの許可要件や申請手続きの違いを理解せずに進めてしまうと、申請の遅延や事業機会の損失につながります。本記事では、福島県における建設業許可と産業廃棄物収集運搬業許可の関連性、それぞれの申請の流れと注意点、さらに許可取得後の経営基盤強化のポイントまでを実務に即して解説します。両許可を適切に取得し、法令遵守しながら事業拡大を目指す経営者の方は、ぜひ参考にしてください。

目次

福島県における建設業許可と産業廃棄物収集運搬業許可の基本

建設業許可が必要となる工事の範囲

建設業法に基づき、軽微な建設工事を除いて建設業を営む場合は、建設業許可が必要です。軽微な建設工事とは、建築一式工事では工事1件の請負金額が1,500万円未満の工事または延べ面積150平方メートル未満の木造住宅工事、建築一式工事以外の専門工事では工事1件の請負金額が500万円未満の工事を指します(金額は消費税込み)。

福島県で建設業許可を取得する場合、営業所の所在地によって申請先が異なります。福島県内のみに営業所を設ける場合は福島県知事許可、複数の都道府県に営業所を設ける場合は国土交通大臣許可となります。許可を受けるには、経営業務の管理責任者や専任技術者(2024年12月から営業所技術者)の配置、財産的基礎の要件など、建設業法で定められた要件をすべて満たす必要があります。

産業廃棄物収集運搬業許可との関連性

建設工事に伴って発生する廃材(木くず、金属くず、コンクリートがらなど)は、産業廃棄物に該当します。これらを排出事業者以外の者が収集運搬する場合は、原則として産業廃棄物収集運搬業許可が必要です。

建設工事の廃棄物は元請業者が排出事業者になるため、元請業者が自分で運ぶ場合は、産業廃棄物収集運搬業許可は要りません(下請の工事から出た分も同じです)。許可が要るのは、下請業者が運ぶ場合(請負代金500万円以下の維持修繕工事などで、廃棄物処理法第21条の3第3項の条件を満たすときを除く)や、他社の工事現場から廃材を受託して運搬する場合です。

福島県では、産業廃棄物収集運搬業許可の申請手続きについて、県のホームページで「産業廃棄物収集運搬業許可申請の手引き」が公開されており、申請様式や添付書類の詳細を確認できます。建設業の事業拡大を考える場合、両許可の取得を同時並行で進めることが実務上効率的です。

福島県の建設業許可の申請手続きと要件

業種ごとに見ると、福島県で当サイトに掲載している会社は次のとおりです(2026年10月16日に数えた)。1社がいくつもの業種の許可を持つことがあるため、業種の数を足しても会社の数にはなりません。

業種福島県の掲載の会社
とび・土工工事業3,999社
土木工事業3,101社
舗装工事業2,593社
建築工事業2,508社
水道施設工事業2,276社
鋼構造物工事業2,090社
解体工事業2,012社
石工事業1,859社
管工事業1,612社
大工工事業1,514社
内装仕上工事業1,458社
塗装工事業1,394社
しゆんせつ工事業1,373社
屋根工事業1,202社
電気工事業1,166社
タイル・れんが・ブロツク工事業1,118社
防水工事業674社
建具工事業624社
板金工事業614社
機械器具設置工事業604社
左官工事業576社
熱絶縁工事業469社
ガラス工事業462社
造園工事業440社
鉄筋工事業412社
消防施設工事業399社
電気通信工事業244社
さく井工事業47社
清掃施設工事業7社
福島県の業種ごとの掲載の会社(建設業許可DBの掲載・2026年10月16日に数えた)
木の机のクリップボードに書き込む手元
木の机のクリップボードに書き込む手元(イメージ)

許可取得に必要な5つの要件

福島県で建設業許可を取得するには、以下の5つの要件を満たす必要があります。

1. 経営業務の管理責任者(経管)の配置

建設業の経営業務について、一定期間の経験を持つ常勤役員または経営業務を総合的に執行した経験のある者を配置することが必要です。令和2年の建設業法改正により、経営業務の管理責任者の要件が緩和され、経営業務の管理責任者を直接に補佐する者を配置することで要件を満たす方法も認められています。

2. 営業所技術者(2024年12月12日までの呼び名は専任技術者)の配置

営業所ごとに、許可を受けようとする建設業に関する専任の技術者を配置する必要があります。営業所技術者となるには、施工管理技士資格などの国家資格、一定期間の実務経験、または指定学科卒業と実務経験の組み合わせなどの要件を満たすことが求められます。

3. 誠実性

請負契約に関して不正または不誠実な行為をするおそれが明らかな者でないことが必要です。

4. 財産的基礎または金銭的信用

一般建設業許可の場合、自己資本が500万円以上であること、または500万円以上の資金調達能力があることを証明する必要があります。

5. 欠格要件に該当しないこと

暴力団員等でないこと、破産者で復権を得ない者でないこと、不正の手段で許可を受けたこと等により許可を取り消されて5年を経過しない者でないことなど、建設業法第8条の欠格要件に該当しないことが必要です。

申請の流れと必要書類

福島県知事許可の申請は、主たる営業所(通常は本店)の所在地を管轄する各建設事務所へ郵送で出し、正式に受理されてから審査におよそ30日程度かかります(福島県の手引き)。

必要書類は多岐にわたり、許可申請書、工事経歴書、直前3年の各事業年度における工事施工金額、財務諸表、営業の沿革、所属建設業者団体、主要取引金融機関名、許可申請者の住所・生年月日等に関する調書、常勤役員等(経営業務の管理責任者等)証明書、営業所技術者等証明書(旧 専任技術者証明書)、誓約書、身分証明書、登記されていないことの証明書など、多数の書類を正確に準備する必要があります。書類に不備があると補正や再提出が必要となり、許可取得が遅れるため、事前の確認が重要です。

産業廃棄物収集運搬業許可の取得と両許可の運用

産業廃棄物収集運搬業許可の申請要件

産業廃棄物収集運搬業許可を取得するには、以下の要件を満たす必要があります。

1. 事業の用に供する施設

運搬車両や運搬容器など、産業廃棄物の収集運搬に適した施設を有することが必要です。

2. 事業を的確に行える知識・技能

法人の代表者、個人事業主本人、または業務を行う役員が、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センターが実施する講習会を修了していることが必要です。

3. 経理的基礎

事業を継続的に行うために必要な経理的基礎を有することが求められます。

福島県では、産業廃棄物の種類によって許可品目が分かれており、建設業で発生する廃材に応じて必要な品目を選択して申請します。廃プラスチック類、紙くず、木くず、繊維くず、金属くず、ガラス・コンクリート・陶磁器くず、がれき類などが、建設業に関連する主な品目です。

両許可を活用した経営戦略

福島県の建設業許可と産業廃棄物収集運搬業許可の両方を取得することで、工事の受注から廃材の処理までを一貫して行える体制を構築できます。これは顧客にとって利便性が高く、競合他社との差別化要因となります。

特に解体工事業や内装仕上工事業などでは、廃材の適切な処理が工事の重要な要素となるため、両許可を取得することで受注機会の拡大につながります。また、2026年7月1日に施行された経営事項審査(経審)の改正で、「建設技能者を大切にする企業の自主宣言」による加点(5点)が導入されました。これにより、人材育成や労働環境の改善に積極的に取り組む事業者が評価される仕組みとなり、許可取得後の経営基盤強化がより重要になっています。

許可取得後の経営基盤強化と人材確保

施工管理技士資格の取得と経審対策

建設業許可を取得した後、公共工事への入札参加や経営規模の拡大を目指す場合、経営事項審査(経審)の評点向上が重要な課題となります。経審では、技術力評価として施工管理技士資格などの国家資格保有者の人数が評価対象となります。

2級施工管理技士資格は、営業所技術者の要件を満たすだけでなく、経審の技術職員数の評価対象にもなります。福島県内の建設業者が経営基盤を強化するには、従業員に対して計画的に資格取得を支援し、技術者の質と量を充実させることが効果的です。施工管理技士資格には、建設機械・土木・建築・電気工事・管工事・電気通信工事・造園の7種目があり、自社の事業内容に応じた資格取得を促進することが重要です。

特定技能外国人雇用による人材確保

建設業界では深刻な人材不足が続いており、福島県でも例外ではありません。この課題への対応策の一つとして、特定技能外国人の雇用が注目されています。特定技能制度は、2019年4月に創設された在留資格で、建設業は受入れ対象分野の一つに指定されています。

特定技能外国人を雇用する際には、建設業許可を有していることが前提条件となります。さらに、建設特定技能受入計画の認定を受けること、建設キャリアアップシステムに登録すること、建設技能人材機構に所属すること、受入れを始めたときや終えたときに国土交通大臣へ報告することなど、複数の要件を満たす必要があります。

雇用にあたっては、建設業法や労働関連法令の遵守はもちろん、国土交通省の告示(平成31年国土交通省告示第357号)が定める建設特定技能受入計画の認定の基準を満たす必要があります。適正な受入れ体制を整備することで、外国人材を戦力として活用し、人材不足の解消と事業拡大を両立することが可能になります。

よくある質問

Q1. 建設業許可を取得すれば産廃収集運搬業許可は不要ですか?

元請が自分の工事の廃棄物を自ら運ぶなら要りません。下請として運ぶ(一部の小さな維持修繕工事の例外を除く)・他社の廃棄物を運ぶなら要ります。両許可は管轄も要件も異なる別個の許可です。

Q2. 福島県で産廃収集運搬業許可の申請先と審査期間はどのくらいですか?

本社が福島県内にある場合は、本社の地域を管轄する地方振興局が窓口となります(福島市・郡山市・いわき市の区域内だけで行う場合などは各市の許可)。標準処理期間は40日間(行政機関の休日を除く)です。書類の不備がある場合や繁忙期には更に時間がかかることがあるため、余裕を持った申請スケジュールを組むことをお勧めします。

Q3. 建設業と産廃収集運搬業の両方を取得する場合の順序は?

法律上の順序に決まりはありませんが、実務上は建設業許可を先に取得することを推奨します。また、建設業の実績があれば産廃の取扱品目の妥当性も説明しやすくなります。

Q4. 産廃収集運搬業許可で建設系廃棄物に必要な品目は何ですか?

建設工事では「がれき類」「木くず」「金属くず」「廃プラスチック類」「ガラス・コンクリート・陶磁器くず」が主要品目です。解体工事を行う場合は、がれき類などの品目に「石綿含有産業廃棄物を含む」取扱いとして申請しておく必要があることがあります。取り扱う工事内容に応じて必要な品目を漏れなく申請することが重要です。

Q5. 両許可の更新時期が重なった場合、同時申請は可能ですか?

建設業許可は5年ごと、産廃収集運搬業許可は原則5年ごと(優良認定を受けた更新は7年)の更新ですが、取得時期が異なれば更新時期もずれます。同時申請自体は可能ですが、窓口が異なるため(建設業は土木部、産廃は生活環境部)、それぞれ個別に準備が必要です。更新忘れを防ぐため管理表の作成をお勧めします。

まとめ

作業着の2人とスーツの女性がファイルの図面を確かめる
作業着の2人とスーツの女性がファイルの図面を確かめる(イメージ)

福島県で建設業を営む事業者にとって、建設業許可と産業廃棄物収集運搬業許可の両方を適切に取得することは、事業の信頼性向上と競争力強化につながります。本記事では、以下の3点を解説しました。

  1. 福島県における建設業許可と産業廃棄物収集運搬業許可の関連性:元請が自分で運ぶなら収集運搬業の許可は要らず、下請や他社として運ぶなら(一部の小さな工事の例外を除き)要るため、それぞれの申請要件と手続きを理解することが重要です。
  2. 許可申請の具体的な流れと要件:経営業務の管理責任者や営業所技術者の配置、財産的基礎など、建設業許可には5つの要件があり、産業廃棄物収集運搬業許可には運搬施設や講習修了などの要件があります。
  3. 許可取得後の経営基盤強化:2026年7月施行の経審改正への対応、施工管理技士資格の取得促進、特定技能外国人雇用による人材確保など、許可取得後も継続的な経営改善が求められます。

まずは自社の事業内容を整理し、必要な許可の種類と要件を確認することから始めましょう。専門家への相談も活用しながら、計画的に許可取得を進め、持続可能な経営基盤を構築してください。

福島県で建設業許可を取得した企業を探すなら→ 福島県の建設会社一覧

出典:建設業法(e-Gov 法令検索)・国土交通省「建設業の許可とは」・廃棄物処理法(e-Gov 法令検索)(確認日 2026-09-28)
この記事は一般的な情報をまとめたものです。法令や制度は変わることがあるため、最新の内容は公表元で確認し、個別の判断は窓口の役所や専門家(行政書士・社会保険労務士・税理士など)に相談してください。

取った許可の業種と番号は、元請や施主が会社のホームページでも確かめます。建設業のホームページに載せる物|許可・業種・施工事例・採用の書き方

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この記事を書いた人

建設業許可(一般・特定)の新規取得・更新・業種追加から変更届・廃業届まで幅広い申請実務に精通した許可申請の専門家。国土交通省の法改正情報を継続的に追跡し、都道府県ごとの審査基準の違いや落とし穴を解説。経営事項審査(経審)・入札参加資格・財産的基礎要件の確認方法など、中小建設会社が直面する許可維持の課題に対応した情報を提供している。

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