佐賀県の​建設会社へ|​指名停止と​許可取消しの​違いと防止策

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佐賀県で公共工事を受ける建設業許可業者にとって、指名停止は経営に大きな打撃をもたらします。一方で、「指名停止」と、建設業法にもとづく「営業停止」や「許可の取消し」は、別の仕組みです。違いを正しく知っておくことが、日ごろの備えの第一歩になります。本記事では、指名停止と許可の取消しの違い、取消しにつながる虚偽の申請などのリスク、建設業許可申請・更新や経営事項審査で気をつける点を解説します。

目次

指名停止とは

発注者が行う入札からの除外

指名停止は、公共工事の発注者が、不正や不誠実な行為をした業者を、一定の期間、入札の指名や参加から外す措置です。佐賀県の工事なら佐賀県、市町村の工事ならその市町村が、それぞれの指名停止の要領にもとづいて行います。建設業法による処分ではないため、建設業許可そのものは失われません。

指名停止の理由になりやすいのは、談合や贈賄、建設業法などの違反による処分、粗雑な工事、安全管理の不備による死傷事故などです。期間は要領で決まっており、短いもので2週間〜1か月ほど、談合などの重い行為では1年を超えることもあります。

経営への影響

停止の間は、その発注者の公共工事の入札に参加できません。公共工事の割合が高い会社ほど売上への影響が大きくなります。指名停止は公表されることが多く、取引先や金融機関からの信用にも影響します。

営業停止・許可の取消しとの違い

書類にペンで書く手元と説明する手
書類にペンで書く手元と説明する手(イメージ)

建設業法の監督処分

建設業法にもとづく監督処分は、許可行政庁(佐賀県知事許可なら佐賀県)が行います。重さの順に、指示、営業停止、許可の取消しがあります(第28条・第29条)。

  • 指示:違反の是正を命じる
  • 営業停止:1年以内の期間を決めて、営業の全部または一部を止める
  • 許可の取消し:許可を失わせる

許可が取り消される主な場合

  • 常勤役員等や営業所技術者がいなくなるなど、許可の要件を満たさなくなった
  • 欠格要件に当たるようになった(役員が一定の刑を受けたなど)
  • 不正の手段で許可を受けた
  • 営業停止の処分に違反した、指示や営業停止の理由に当たり情状が特に重い

許可を取り消されると、許可の要る金額の工事は請け負えなくなります。不正の手段で許可を受けたことなどで取り消された場合は、その後5年間は新しく許可を受けられません(第8条)。

違いの比較

措置・処分行う者建設業許可影響
指名停止公共工事の発注者そのままその発注者の入札に参加できない
営業停止許可行政庁そのまま決められた範囲で新しい契約ができない
許可の取消し許可行政庁失う許可の要る工事を請け負えない

建設業法の違反で営業停止などの処分を受けると、それを理由に発注者が指名停止にすることもあります。

取消しにつながる虚偽の申請のリスク

常勤の要件と虚偽の申請

建設業許可の申請・更新では、常勤役員等と営業所技術者が常勤であることを示す必要があります。実際には常勤でない人の名前を書いて申請すると、不正の手段で許可を受けたものとして許可の取消しの対象になり、建設業法の罰則(虚偽の申請は第50条)の対象にもなります。

常勤であることは、健康保険の加入の状況などで確かめられます。求められる書類は許可行政庁の手引で確かめてください。

経営事項審査での虚偽

経営事項審査で、完成工事高や技術職員の数などをうその内容で申請すると、建設業法の罰則の対象になり、監督処分や指名停止の理由にもなります。

  • 完成工事高・利益の水増し
  • 自己資本の水増し
  • 技術職員の数の水増し(実際には雇っていない人を入れる)
  • 元請の工事の実績の偽り

経営が苦しいときこそ守るべきこと

書類に印鑑を押す手元
書類に印鑑を押す手元(イメージ)

資材の高騰と法令の遵守

資材や労務の費用が上がると、見積もりと実際の原価がずれて、利益が出にくくなります。苦しいときほど、次のような違反に陥りやすくなるので注意が必要です。

  • 下請代金の支払いの遅れや一方的な減額
  • 常勤役員等や営業所技術者が実際にはいない状態
  • 決算や経審の数字の操作
  • 工事の品質の問題を隠す

正しい対策

1. 採算の合わない工事を受けない

赤字の工事を続けると資金が尽き、給与や社会保険料の支払いにも影響します。見積もりの前提(資材の価格)を契約書に書き、価格が大きく変わったときの協議の決まりを入れておきましょう。

2. 下請への支払いを守る

建設業法は、元請が支払いを受けてから1か月以内(特定建設業者は引渡しの申出から50日以内)の下請代金の支払いを定めています(第24条の3・第24条の6)。違反は監督処分の対象になります。

3. 労務の管理

給与の支払い、社会保険の加入、勤務の記録をきちんと残します。許可の要件を満たすためだけでなく、働く人の生活を守るためにも大切です。

4. 経審の数字を正確に

経審は決算書をもとに評価されます。赤字の決算でも受けられます。正確な数字で申請し、そのうえで経営の改善の計画を立てましょう。

許可の申請・更新で気をつける点

業種ごとに見ると、佐賀県で当サイトに掲載している会社は次のとおりです(2026年10月16日に数えた)。1社がいくつもの業種の許可を持つことがあるため、業種の数を足しても会社の数にはなりません。

業種佐賀県の掲載の会社
とび・土工工事業1,292社
土木工事業1,047社
建築工事業939社
水道施設工事業783社
舗装工事業741社
管工事業676社
鋼構造物工事業668社
しゆんせつ工事業582社
石工事業569社
解体工事業522社
大工工事業490社
塗装工事業486社
内装仕上工事業471社
屋根工事業398社
電気工事業358社
タイル・れんが・ブロツク工事業298社
造園工事業212社
防水工事業197社
建具工事業186社
左官工事業182社
板金工事業172社
ガラス工事業134社
機械器具設置工事業128社
鉄筋工事業115社
熱絶縁工事業105社
電気通信工事業88社
消防施設工事業78社
さく井工事業17社
清掃施設工事業1社
佐賀県の業種ごとの掲載の会社(建設業許可DBの掲載・2026年10月16日に数えた)
机で電卓と書類を使って金額を確かめる手元
机で電卓と書類を使って金額を確かめる手元(イメージ)

常勤であることを示す書類

  • 健康保険・厚生年金保険の加入の記録
  • 給与の支払いの記録
  • 役員なら登記事項証明書

営業所技術者は、その営業所に常勤で専任の人である必要があります。ほかの会社に常勤している人は認められません。

更新の申請

建設業許可の有効期間は5年で、更新の申請は満了の30日前までに出します。更新では、次のような点が確かめられます。

  • 毎年の決算変更届を出しているか
  • 常勤役員等と営業所技術者が引き続きいるか
  • 適切な社会保険に加入しているか
  • 欠格要件に当たっていないか

指名停止を受けていること自体は、許可の更新の要件とは関係ありません。

よくある質問

Q1. 指名停止と許可の取消しの違いは何ですか?

指名停止は、公共工事の発注者が入札から外す措置で、許可はそのままです。許可の取消しは、許可行政庁が建設業法にもとづいて行う処分で、許可を失います。期間や理由は、指名停止は発注者の要領、取消しは建設業法で決まっています。

Q2. 指名停止の間に工事を請け負えますか?

その発注者の公共工事の入札には参加できませんが、民間の工事は請け負えます。ただし、信用の低下で民間の受注にも影響が出ることがあります。

Q3. 指名停止の主な原因は何ですか?

談合や贈賄、建設業法などの違反による処分、粗雑な工事、安全管理の不備による死傷事故などです。対象と期間は、佐賀県や市町村などの発注者の要領で確かめてください。

Q4. 指名停止を防ぐには?

法令遵守の体制づくり、安全管理、下請への適切な指導と支払い、工事の品質の確保が基本です。社内の点検や研修も有効です。

Q5. 指名停止の期間が終わったら、どうなりますか?

期間が終われば、再び入札に参加できます。手続きは発注者によって違うため、要領や担当の窓口で確かめてください。

出典:建設業法(e-Gov 法令検索)・国土交通省「建設業の許可とは」(確認日 2026-10-06)
この記事は一般的な情報をまとめたものです。法令や制度は変わることがあるため、最新の内容は公表元で確認し、個別の判断は窓口の役所や専門家(行政書士・社会保険労務士・税理士など)に相談してください。

工事を頼む先や協力会社を探すときは、佐賀県の建設業許可業者を業種別に調べられる佐賀県の建設会社一覧もお使いください。

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この記事を書いた人

建設業許可(一般・特定)の新規取得・更新・業種追加から変更届・廃業届まで幅広い申請実務に精通した許可申請の専門家。国土交通省の法改正情報を継続的に追跡し、都道府県ごとの審査基準の違いや落とし穴を解説。経営事項審査(経審)・入札参加資格・財産的基礎要件の確認方法など、中小建設会社が直面する許可維持の課題に対応した情報を提供している。

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