協力会社の探し方|​県別の​建設業許可業者一覧と​発注前の​確認5項目

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建設現場で握手する作業着とヘルメットの男女

「来月から現場が2つ重なるのに、鉄筋も内装も手が足りない」。そんなとき、同じ県内で許可を持つ協力会社を短時間で探せるかどうかは、工期と利益を左右します。この記事は、県内で協力会社・外注先を探している建設業の経営者・管理部長向けに、県別の建設業許可業者一覧を使った探し方と、発注前に確かめる5項目を手順でまとめたものです。

目次

1. 県別で探す理由|協力会社は「許可の有無」と「距離」で絞る【2026年版】

図面を指さして打ち合わせをする手元
図面を指さして打ち合わせをする手元(イメージ)

下請に出す工事が軽微な工事の範囲(1件500万円未満〔消費税を含む額〕。建築一式工事は1,500万円未満か、延べ面積150㎡未満の木造住宅)に収まらない場合、相手は該当する業種の建設業許可を持っている必要があります。許可を持たない相手に発注すると、工事の中断や発注者への説明など、元請側にも負担が生じます。だからこそ「許可を持つ会社の中から選ぶ」ことが出発点です。

もう1つの軸が距離です。同じ県内、できれば同じ地域の会社なら、現場への移動時間が短く、急な工程変更にも対応してもらいやすくなります。当サイトに掲載している建設業許可の業者は全国で484,180社(2026年10月16日時点の集計)ありますが、実際に声を掛けられるのはこのうち県内の、しかも必要な業種を持つ会社だけです。県別・業種別に絞り込める一覧が要るのはこのためです。

2. 県別の許可業者一覧を探す3つの経路と使い分け

県別の許可業者は、次の3つの経路で探せます。それぞれ得意なことが違うので、目的に合わせて使い分けます。

経路A:許可を出した都道府県か国の窓口(1社ずつ許可の内容を確かめる)

許可は、許可を出した都道府県か国の窓口で確かめられます。商号や許可番号から1社ずつ許可の業種・許可日・有効期間が分かります。候補が決まった後に、相手の許可が本当に有効かを確かめる用途に向いています。ただし「県内で内装仕上工事業の許可を持つ会社を一覧で見る」といった探し方には向いていません。

経路B:都道府県が公開する許可業者の名簿(知事許可の一覧)

多くの都道府県は、知事許可の業者名簿をウェブサイトや閲覧窓口で公開しています。県ごとに形式が違い、PDF や表計算ファイルで配布されることも多いため、業種や地域で絞り込むには手元で加工する手間がかかります。大臣許可(2つ以上の都道府県に営業所がある会社)は含まれない点にも注意が要ります。

経路C:当サイトの県別一覧(県×業種で最初から絞り込む)

当サイト「建設業許可DB」では、建設業許可の業者484,180社(2026年10月16日時点の集計)を都道府県ごとに一覧にしています。47都道府県×29業種=1,363ページの一覧があり、「東京都の内装仕上工事業」のように県と業種で最初から絞り込めます。まず候補を広く集める段階に向いており、そこから経路Aで1社ずつ確かめる、という順番が効率的です。くわしくは建設業29業種を完全分類 ─ 自社はどの業種を取るべきか早見表付きもご覧ください。

都道府県ごとの掲載の会社の数と、多い業種の上から3つです。当サイトに掲載している会社を2026年10月16日に数えました(1社が複数の業種を持つため、業種の数を足しても合計にはなりません)。協力会社を探す県で、どの業種の会社が多いかの目安にしてください。

都道府県掲載の会社掲載の多い業種(上から3つ)
北海道19,592とび・土工工事業 8,474社
土木工事業 6,201社
建築工事業 5,409社
青森県5,192とび・土工工事業 2,175社
土木工事業 1,957社
建築工事業 1,872社
岩手県4,045とび・土工工事業 1,883社
土木工事業 1,641社
建築工事業 1,364社
宮城県8,355とび・土工工事業 3,770社
土木工事業 2,749社
舗装工事業 2,290社
秋田県3,557とび・土工工事業 1,547社
土木工事業 1,314社
建築工事業 1,154社
山形県4,340とび・土工工事業 1,882社
建築工事業 1,578社
土木工事業 1,503社
福島県8,490とび・土工工事業 3,999社
土木工事業 3,101社
舗装工事業 2,593社
茨城県11,702とび・土工工事業 5,135社
土木工事業 3,603社
建築工事業 3,475社
栃木県7,302とび・土工工事業 2,905社
建築工事業 2,265社
土木工事業 2,055社
群馬県7,409とび・土工工事業 2,997社
建築工事業 2,400社
土木工事業 2,158社
埼玉県24,826とび・土工工事業 7,911社
建築工事業 5,834社
内装仕上工事業 4,788社
千葉県19,389とび・土工工事業 6,859社
建築工事業 4,603社
土木工事業 3,816社
東京都44,883内装仕上工事業 14,520社
とび・土工工事業 13,117社
建築工事業 12,395社
神奈川県29,794とび・土工工事業 9,438社
建築工事業 7,030社
内装仕上工事業 5,770社
新潟県9,180とび・土工工事業 3,722社
建築工事業 3,181社
土木工事業 2,850社
富山県4,908とび・土工工事業 1,924社
土木工事業 1,479社
建築工事業 1,468社
石川県5,545とび・土工工事業 1,964社
建築工事業 1,679社
土木工事業 1,599社
福井県3,923とび・土工工事業 1,650社
土木工事業 1,346社
建築工事業 1,237社
山梨県3,535とび・土工工事業 1,703社
石工事業 1,417社
土木工事業 1,400社
長野県7,696とび・土工工事業 3,515社
土木工事業 2,844社
建築工事業 2,600社
岐阜県8,989とび・土工工事業 3,609社
建築工事業 2,641社
土木工事業 2,403社
静岡県13,789とび・土工工事業 5,614社
建築工事業 3,748社
土木工事業 3,522社
愛知県28,546とび・土工工事業 10,463社
建築工事業 6,618社
内装仕上工事業 5,429社
三重県7,394とび・土工工事業 3,122社
土木工事業 2,663社
建築工事業 2,226社
滋賀県5,723とび・土工工事業 2,518社
土木工事業 2,015社
建築工事業 1,956社
京都府11,556建築工事業 4,556社
とび・土工工事業 3,637社
土木工事業 3,050社
大阪府41,935建築工事業 12,984社
とび・土工工事業 12,797社
内装仕上工事業 9,360社
兵庫県20,111とび・土工工事業 7,334社
建築工事業 6,078社
土木工事業 5,856社
奈良県4,892土木工事業 2,459社
とび・土工工事業 2,162社
建築工事業 1,841社
和歌山県4,534とび・土工工事業 2,234社
土木工事業 2,066社
鋼構造物工事業 1,801社
鳥取県2,117とび・土工工事業 1,016社
土木工事業 833社
建築工事業 703社
島根県2,625とび・土工工事業 1,322社
土木工事業 1,057社
建築工事業 813社
岡山県7,373とび・土工工事業 3,640社
土木工事業 2,881社
鋼構造物工事業 2,626社
広島県12,050とび・土工工事業 5,019社
土木工事業 3,347社
鋼構造物工事業 3,110社
山口県5,719とび・土工工事業 2,634社
土木工事業 1,989社
鋼構造物工事業 1,716社
徳島県3,020とび・土工工事業 1,491社
土木工事業 1,455社
水道施設工事業 1,151社
香川県4,042とび・土工工事業 1,509社
土木工事業 1,265社
建築工事業 1,119社
愛媛県5,638とび・土工工事業 2,061社
土木工事業 1,844社
建築工事業 1,611社
高知県2,902とび・土工工事業 1,365社
土木工事業 1,156社
水道施設工事業 938社
福岡県22,012とび・土工工事業 7,533社
土木工事業 6,483社
建築工事業 6,145社
佐賀県3,181とび・土工工事業 1,292社
土木工事業 1,047社
建築工事業 939社
長崎県5,032とび・土工工事業 2,516社
土木工事業 2,185社
建築工事業 1,782社
熊本県7,069とび・土工工事業 3,146社
土木工事業 2,944社
建築工事業 2,250社
大分県4,678とび・土工工事業 2,418社
土木工事業 2,052社
舗装工事業 1,580社
宮崎県4,250とび・土工工事業 2,105社
土木工事業 1,882社
舗装工事業 1,495社
鹿児島県5,744とび・土工工事業 3,185社
土木工事業 2,700社
舗装工事業 2,432社
沖縄県5,596とび・土工工事業 3,123社
石工事業 2,689社
土木工事業 2,563社
都道府県別の掲載の会社数と多い業種(建設業許可DBの掲載・2026年10月16日時点)

3. 当サイトの県別一覧の使い方|県→業種→許可区分の順に絞る

  1. 都道府県を選ぶ:都道府県一覧から、現場のある県を開きます(例:東京都の建設業許可業者一覧)。県ごとの有効業者数が先頭に出ます。
  2. 業種で絞る:県のページの「業種別で探す」から、必要な業種(内装仕上・鉄筋・とび・土工・電気など29業種)を選びます。
  3. 許可区分で絞る:一般・特定の区分ごとに一覧があります。特定建設業の許可を持つ会社は、資本金2,000万円以上・自己資本4,000万円以上などの財産の要件を満たしているため、規模の大きい協力会社を探すときの目安になります。
  4. 会社名で直接探す:既に社名が分かっているときは会社名で検索を使います。
  5. 企業ページで詳細を見る:各社のページで許可番号・業種・許可の有効期間・所在地を確かめ、候補を3〜5社に絞ります。

一覧のデータは、国の公開データから定期的に取り直しています。最終的な発注判断の前には、次の5項目を相手にも直接確かめてください。

4. 発注前に確かめる5項目|許可があるだけでは足りない

作業着の2人とスーツの女性がファイルの図面を確かめる
作業着の2人とスーツの女性がファイルの図面を確かめる(イメージ)
  1. 許可業種が発注する工事に合っているか:例えば内装工事を頼むなら「内装仕上工事業」。業種が違えば、許可があっても軽微な工事に当たらない(500万円以上の)工事は受注できません。
  2. 許可の有効期間内か:建設業許可の有効期間は5年です。期限が近い会社には、更新申請の予定を確かめます。
  3. 一般か特定か:特定建設業の許可が要るのは、発注者から直接受けた元請が、1件の工事で下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)になるときです。下請として受ける相手は、さらに下へ出す場合でも一般建設業の許可で足ります。自社が元請でこの金額以上になるなら、許可が要るのは自社の側です。
  4. 社会保険の加入状況:許可の要件になっているため、未加入であれば許可の維持にも関わります。契約前に確認書類をもらいます。
  5. 過去の処分歴:営業停止や指示の処分は、国土交通省の「ネガティブ情報等検索サイト」で会社名から調べられます。公共工事の指名停止は、各発注機関の公表資料で確かめます。

5. よくある失敗と対策|「知り合いの紹介だから」で確認を省かない

協力会社探しでよくあるのは、紹介や付き合いだけで決めてしまい、許可業種や有効期間を確かめないまま契約するケースです。工事の途中で許可の不備が分かると、工程の組み直しや発注者への報告が必要になり、元請の信用にも影響します。候補を一覧から広く集め、許可の内容を1社ずつ確かめてから決める、という順番を習慣にしてください。

経路向く使い方県×業種で絞る大臣許可
A 国の検索システム1社ずつ許可を確認△○
B 都道府県の名簿知事許可の全件を手元で加工△×
C 当サイトの県別一覧候補を広く集める○○
県別の許可業者を探す3つの経路の比較(当サイトで2026年9月に確かめた内容)。○=できる・△=手間がかかる・×=含まない

まとめ

  • 協力会社は「必要な業種の許可を持つ会社」の中から、県内・地域内で探す
  • 候補集めは当サイトの県×業種の一覧、最終確認は国の検索システム、という順番が効率的
  • 発注前に「業種・有効期間・一般/特定・社会保険・処分歴」の5項目を確かめる

次のアクション

現場のある県のページを開き、必要な業種の一覧から候補を3〜5社選ぶところから始めてください。

よくある質問(FAQ)

Q1. 県別一覧に載っていない会社は、許可を持っていないということですか?
A. そうとは限りません。一覧は定期的に更新しており、更新の間に新しく許可を取った会社や、社名を変えた会社が反映されていないことがあります。載っていない会社は、国の検索システムで許可番号から確かめてください。

Q2. 一覧で見つけた会社に、そのまま発注してよいですか?
A. 一覧は候補を集めるためのものです。発注前には、許可業種・有効期間・一般/特定の区分・社会保険の加入・処分歴の5項目を、相手の書類と公的な情報で確かめてください。

Q3. 協力会社が、さらに孫請けに出すときも特定建設業の許可が要りますか?
A. 要りません。特定建設業の許可が要るのは、発注者から直接工事を受けた元請が、下請に出す金額の合計が5,000万円以上(建築一式工事は8,000万円以上)になるときだけです。下請の会社がさらに下へ出す場合は、金額にかかわらず一般建設業の許可で足ります。

Q4. 500万円未満の小さな工事なら、許可を持たない会社に頼んでもよいですか?
A. 1件500万円未満(消費税を含む額。建築一式工事は1,500万円未満か、延べ面積150㎡未満の木造住宅)の軽微な工事は、許可が無くても請け負えます。ただし、1つの工事を契約を分けて500万円未満にしても、合計で判断されます。解体工事や電気工事のように、許可とは別の登録が要る工事もあるため、工事の種類ごとに確かめてください。

出典:建設業法(e-Gov 法令検索)・国土交通省「建設業の許可とは」・国土交通省「許可の要件」(確認日 2026-09-28)
この記事は一般的な情報をまとめたものです。法令や制度は変わることがあるため、最新の内容は公表元で確認し、個別の判断は窓口の役所や専門家(行政書士・社会保険労務士・税理士など)に相談してください。

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この記事を書いた人

中小建設企業の経営改善・財務強化・事業承継を専門とするビジネスアドバイザー。建設業特有の下請管理・支払サイト問題・財務諸表の見方を中心に、経営基盤の強化につながる実務情報を発信。建設業の経審(経営事項審査)と公共工事受注の仕組み、労働環境改善・働き方改革対応の最前線情報にも精通。M&A・事業承継・廃業検討中の建設会社向け情報も担当。

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