国土交通省の調査では、2026年3月末の建設業許可業者数は483,823業者で、前年度から123業者(0.03%)の増加でした。佐賀県においても、新規参入や事業拡大を目指す企業が建設業許可申請に積極的に取り組む動きが見られます。しかし同時に、虚偽書類による許可取得が摘発される事例も発生しており、適正な申請手続きの重要性が高まっています。本記事では、許可業者数の動き、佐賀県での許可取得の現状、そして虚偽申請による許可取消リスクを避けるための対策について、実務に役立つ情報を詳しく解説します。(出典:国土交通省「令和7年度末の建設業許可業者数調査の結果」(2026年5月15日))
建設業許可業者数の動き
2023年度の統計データが示す転換点
国土交通省の建設業許可業者数調査(2026年5月15日公表)によると、2026年3月末(令和7年度末)の建設業許可業者数は483,823業者で、前年度から123業者(0.03%)増えました。ほぼ横ばいの数です。(出典:国土交通省「令和7年度末の建設業許可業者数調査の結果」(2026年5月15日))
増加の要因として、公共事業の増加や民間設備投資の回復、さらには災害復旧工事の需要拡大が挙げられます。特に、インフラ老朽化対策や国土強靱化政策により、中長期的な工事需要が見込まれることから、新規参入を決断する事業者もあります。佐賀県においても、こうした全国的な傾向と同様に、建設業への参入意欲が高まっている状況です。
佐賀県における建設業許可取得の動向
佐賀県内では、既存の建築・土木工事業者が業種追加や更新を通じて事業領域を拡大する動きもあります。特に、一般建設業許可から特定建設業許可への格上げや、複数の専門工事業種を追加取得するケースが目立ちます。
これは、元請として大規模工事を受注できる体制を整えたいという経営戦略に基づくものです。また、佐賀県は福岡都市圏との経済的つながりが強く、県境を越えた広域での営業展開を視野に入れる企業も増えています。そのため、複数県での営業を可能にする国土交通大臣許可の取得を検討する事業者も少なくありません。
虚偽書類による許可取消リスクの実態
近隣県で発生した送検事例から学ぶ
建設業許可申請において、虚偽の書類を提出することは建設業法違反にあたります。実際に、福岡県大任町の建設会社の社長と元行政書士が、勤務の実態がない2人を常勤役員と技術者として書いた虚偽の証明書で建設業の許可を得た疑いで、2026年4月に逮捕されました。福岡県は2026年8月18日付でこの会社の許可を取り消し、9月9日には福岡地方裁判所が社長と元行政書士に懲役1年・執行猶予3年の判決を言い渡しています(データ・マックス 2026年8月31日ほか)。
建設業法第7条(一般)と第15条(特定)では、建設業許可の要件として「経営業務の管理を適正に行う体制(常勤役員等)」「営業所技術者(旧 専任技術者・2024年12月13日の改正で名前が変わりました)の配置」「財産的基礎または金銭的信用」などが定められています。これらの要件を満たさない状態で虚偽の申請を行った場合、許可取得後に発覚すると許可取消処分の対象となります。さらに、建設業法第50条により6月以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金、虚偽や不正の事実で許可を受けたときは第47条により3年以下の拘禁刑又は300万円以下の罰金という刑事罰が科される可能性もあります。
虚偽申請が発覚する主なケース
虚偽書類による許可申請は、様々な経路で発覚します。最も多いのは、実地調査や定期的な監査における書類確認です。行政庁は、許可業者に対して随時立ち入り調査を実施する権限を持っており、営業所技術者の常勤実態や経営業務管理責任者の実務経験などを確認します。
また、下請業者や従業員からの通報によって発覚するケースも少なくありません。特に労務トラブルや支払い遅延などが発生した際に、内部告発として行政庁に情報が寄せられることがあります。さらに、許可更新時の審査において、前回申請時との整合性が取れない書類が提出された場合にも、過去に遡って調査が行われる可能性があります。
佐賀県で建設業許可申請を行う際には、こうした許可取消リスクを十分に理解し、適正な手続きを徹底することが不可欠です。
適正な建設業許可申請を行うための実務対策
許可要件の正確な理解と事前準備
建設業許可申請を適正に行うためには、まず許可要件を正確に理解することが第一歩です。経営業務管理責任者については、建設業に関する経営経験が原則として5年以上必要とされています。この経験年数は、単に在籍していたというだけでなく、実際に経営業務の執行に関して取締役や個人事業主として責任ある立場にあったことが求められます。
営業所技術者については、工事業種ごとに必要な資格や実務経験が定められています。例えば、建築一式工事であれば一級建築士や二級建築士、または建築施工管理技士などの国家資格保有者、あるいは10年以上の実務経験者が該当します。これらの要件を満たす証明として、卒業証明書、資格者証、工事経歴書、確定申告書などの書類を正確に整える必要があります。
佐賀県の建設業許可申請窓口では、事前相談制度を設けています。申請前に必要書類や要件適合性について相談することで、申請後の補正や不許可を避けることができます。
コンプライアンス体制の構築
許可取得後も、継続的にコンプライアンス体制を維持することが重要です。建設業法では、毎年の決算変更届(事業年度終了報告)の提出が義務付けられており、これを怠ると許可更新ができなくなります。また、営業所技術者の退職や経営業務管理責任者の交代があった場合には、2週間以内に変更届を提出しなければなりません。
さらに、工事実績や技術者の配置状況を正確に記録・保管しておく社内体制を整えることも必要です。これにより、行政庁からの問い合わせや実地調査があった際にも、速やかに正確な情報を提示できます。
佐賀県の窓口の案内や、国土交通省と各県が公開している手引きで、最新の法改正と申請の要点を確かめることが、適正な許可の維持につながります。
専門家の活用と相談体制の整備
建設業許可申請は、必要書類が多岐にわたり、法律的な判断が求められる場面も少なくありません。そのため、行政書士などの専門家を活用することも有効な選択肢です。特に、初めて許可を取得する場合や、複雑な業種追加を行う場合には、専門家のサポートによって申請ミスを防ぎ、スムーズな許可取得が可能になります。
また、社内に建設業法に精通した担当者を配置し、定期的に知識をアップデートする体制を整えることも重要です。
よくある質問

Q1. 最近の建設業許可業者数はどう動いていますか?
国土交通省の調査では、2026年3月末の許可業者数は483,823業者で、前年度より123業者(0.03%)多い、ほぼ横ばいの数でした。増減の理由は、この調査では示されていません。(出典:国土交通省「令和7年度末の建設業許可業者数調査の結果」(2026年5月15日))
Q2. 佐賀県で建設業許可を取得するための要件を教えてください。
経営業務管理責任者と営業所技術者の配置、500万円以上の財産的基礎または金銭的信用、適切な社会保険加入、欠格要件に該当しないことが必要です。佐賀県では知事許可の場合、県庁建設・技術課への申請となり、審査にかかる日数は佐賀県の手引や窓口で確かめます。
Q3. 経営業務管理責任者の要件を満たすにはどうすればよいですか?
建設業の経営業務について5年以上の経験が必要です。取締役や個人事業主としての経験が対象となります。2017年(平成29年)6月の改正から、経営業務の管理責任者に準ずる地位での補佐の経験6年でも認められています。確定申告書や登記事項証明書などで経験を証明する必要があります。
Q4. 営業所技術者として認められる資格や実務経験の基準は?
一般建設業許可では、施工管理技士などの国家資格保有者、または10年以上の実務経験者が営業所技術者になれます。特定建設業許可では1級資格や指導監督的実務経験が必要です。実務経験は工事請負契約書や注文書で証明し、常勤性の確認も求められます。
Q5. 建設業許可取得による具体的なメリットは何ですか?
500万円以上の工事を請け負えるようになり、受注機会が拡大します。公共工事の入札に必要な経営事項審査を受けられるようになり(入札参加資格は発注者ごとの審査で別に得ます)、元請企業からの信頼も向上します。また、融資審査での評価が高まり、資金調達が有利になります。人材採用時にも会社の信頼性をアピールできる重要な要素となります。
まとめ
建設業許可業者数は2026年3月末で483,823業者と、ほぼ横ばいです。佐賀県でも、事業拡大や新規参入を目指して建設業許可を申請する企業があります。しかし一方で、虚偽書類による許可取得が発覚する事例も発生しており、許可取消リスクや刑事罰のリスクを十分に認識する必要があります。適正な建設業許可申請を行うためには、許可要件の正確な理解、コンプライアンス体制の構築、そして専門家の活用が不可欠です。まずは自社の現状を正確に把握し、不明点があれば事前相談制度や専門家への相談から始めましょう。(出典:国土交通省「令和7年度末の建設業許可業者数調査の結果」(2026年5月15日))
出典:建設業法(e-Gov 法令検索)・国土交通省「建設業の許可とは」(確認日 2026-09-28)
この記事は一般的な情報をまとめたものです。法令や制度は変わることがあるため、最新の内容は公表元で確認し、個別の判断は窓口の役所や専門家(行政書士・社会保険労務士・税理士など)に相談してください。
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業種ごとに見ると、佐賀県で当サイトに掲載している会社は次のとおりです(2026年10月16日に数えた)。1社がいくつもの業種の許可を持つことがあるため、業種の数を足しても会社の数にはなりません。
| 業種 | 佐賀県の掲載の会社 |
|---|---|
| とび・土工工事業 | 1,292社 |
| 土木工事業 | 1,047社 |
| 建築工事業 | 939社 |
| 水道施設工事業 | 783社 |
| 舗装工事業 | 741社 |
| 管工事業 | 676社 |
| 鋼構造物工事業 | 668社 |
| しゆんせつ工事業 | 582社 |
| 石工事業 | 569社 |
| 解体工事業 | 522社 |
| 大工工事業 | 490社 |
| 塗装工事業 | 486社 |
| 内装仕上工事業 | 471社 |
| 屋根工事業 | 398社 |
| 電気工事業 | 358社 |
| タイル・れんが・ブロツク工事業 | 298社 |
| 造園工事業 | 212社 |
| 防水工事業 | 197社 |
| 建具工事業 | 186社 |
| 左官工事業 | 182社 |
| 板金工事業 | 172社 |
| ガラス工事業 | 134社 |
| 機械器具設置工事業 | 128社 |
| 鉄筋工事業 | 115社 |
| 熱絶縁工事業 | 105社 |
| 電気通信工事業 | 88社 |
| 消防施設工事業 | 78社 |
| さく井工事業 | 17社 |
| 清掃施設工事業 | 1社 |
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